2月8日放送の「激レアさんを連れてきた。」で取り上げられる将棋界最強の女子中学生『野原未蘭』さん。
現在は高校生になっており、中学生時代に女子タイトルを総ナメして男女混合の中学生名人戦に初の女子優勝をしたことから将棋界最強の女子中学生となりました。
どうして、そんなにも強くなれたかで取り上げられたのが謎のおじいちゃん先生。
今回はそのおじいちゃん先生の正体を探っていきたいと思います。
目次
謎のおじいちゃん先生の正体とその戦法とは?
野原未蘭さんに将棋を教えた謎のおじいちゃん先生とは「鈴木英春(えいしゅん)」さん。

- 1950年4月11日の70歳 2020年現在
- 神奈川県横浜市出身
- 元奨励会員(奨励会とは将棋のプロの育成、試験機関)
- 奨励会を年齢制限で退会した後、アマ王将を2連覇
- アマチュアながら独自戦法についての書籍を複数出版
アマチュア将棋界のレジェンド
もともとは将棋のプロを目指して奨励会に所属して研鑽を積んでいた。
しかし、30歳までに試験に通らないと退会しなければいけないという規約のため、プロを断念。
そこから全国を放浪しつつ、アマチュア大会に参加。
アマチュアタイトルホルダーが集うアマ王将を 1987年・88年 連覇しています。
ドラマのモデルにもなっている
奨励会を30歳までにプロになれなくて退会したという話はNHKドキュメンタリーに取り上げられた上、
ジェームス三木さん作のNHKドラマ「煙が目にしみる」のモデルにもなっています。
独自戦法『英春流』の特徴とは?
将棋をちょっとでもかじったことがある方にはお馴染みなのですが。
将棋の最初に動かす駒には定石(これをやっておけば間違いないよって行動)があります。
それが飛車先を突くことと角筋を開けることになります。
簡単に言っちゃうと、強い駒(性能が高い)を動かせるように準備するよってことです。
将棋の長い歴史で培われた間違いない行動、定石なんですが英春流は違います。
定石外しの奇襲戦法?
先手なら定石通りに角筋を開けるようですが、後手番は特徴的。
最初に王様の守備する駒である銀を動かし自陣を固めていきます。
相手は攻撃しようとどんどん攻めてきますが、そこをひょいとかわして逆転する。
相手が英春流を勉強していなければ、勝ててしまう初見殺しの戦法。
野原美蘭さんも 「英春流を知らない相手と指した時、驚く顔を見るのは楽しいです」と答えるほど。
コンピューターには理解不能
最近の将棋や囲碁ではAIが人間と対戦して勝利を収めていたり、プロもAIを使って勉強していたりしています。
しかし英春流はコンピューターには初手から疑問が残ると判定されてしまうそうです。
その分、多くの方に研究されていなく。戦法の流行り廃りや研究が盛んな将棋業界ではダークホースとなれるといった所でしょうか。
本人の英春流の説明では
相手がどう指しても関係なく、いくらでも変化できる総合戦法です。
大局観と構想力さえあれば、どんな将棋でも指しこなせる。
点でも線でもなく、円の戦法なんです
鈴木英春さん
英春流継承者、野原未蘭さんの今後について
高校生になっている野原さんは棋士養成機関「奨励会」にも、女流棋士養成機関「研修会」にも入らないらしい。
富山から金沢に通い、おじいちゃん先生の指導を受ける日常は変えずにプロを目指す。
アマチュア枠として参戦する女流棋戦でベスト8に残ることで女流棋士資格を得るという前代未聞の挑戦をするとのこと。
戦法も定石を外してくるし、挑戦の仕方も奇抜。
他人とは、一風変わった挑戦をし続ける師弟を今後も注目していきたい。
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